dyingtree

dyingtree
霧のかかった死んでいく木に
明け方の冷たい雨が降り注ぐ
私はそれを雨に打たれながら
唯一人見上げる
霧に包まれ
いつしか私はdyingtree
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vanish with a rabbit
そよ風のふく
音のない
誰もいない
靄のかかった雪原
遠くには死んでいく木が
そこから足元まで
自殺した純白のウサギの赤い目から流れる
血の涙の滴りが
力無く静かに微笑んで
涙を流し
膝をつき倒れ込み
靄に包まれて
ウサギと一緒に眠る
いつしか吹雪になり
僕たちは消えていく
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何せうぞ
くすんで
一期は夢よ
ただ狂え
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岬で薬飲んで
それから海に飛び込む
曇り空見ながら　ゆらゆら浮かんで　そのま ま死ぬ
そのうち沈んで　海の底
そのうちなんかに食われたり　腐ったり
肉の塊
沈没船と同じ
もうそこに僕はいない
僕はここ
その肉の塊を食ってる深海魚
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いつものように
幽体離脱して宇宙まで飛んでって
いい気持ちで地球を眺めてたら
視界に黒いものが入ったと思った次の瞬間
地球が爆発しちゃった
なんか燃えてる　壊れてる
あー　どんどん消えていく　あーあ　なくな っちゃった
困ったなぁ　体もなくなっちゃってるだろう からからなぁ　戻れないじゃん
どうしよう
まぁいいか　しばらくここで遊んでみよ
とりあえずブラックホールにでも行ってみる か
タイムトラべルしてお釈迦さんに会えるかも
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人間は
一人じゃないけど
独りだよ
独りだけど
一人にはなれないよ
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黒い猿どもの葬列
雑誌の表紙と同じ格好の着せ替え人形ども
選挙は人気投票
映画は泣けるものがいい
歌はカラオケで盛り上がるものがいい
自己の価値観の皆無
没個性
自己喪失
老人の高校生
レストランに行っても画面ばかり覗き込んで るガキども
テレビに子を育てさせる親ども
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生と死というものは・・・
命が宿っている状態の物体を　生と呼び
命が抜けた状態の物体を　死と呼ぶ
ただそれだけ
命そのものには　生も死も無い
命そのものは　常にある
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ウサギは自ら火の中に飛び込んで
自ら食べられたんだ
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「あらゆる生きとし生けるものに対して暴力 を加えることなく、あらゆる生きもののいず れをも悩ますことなく、子女を欲するなかれ 、況んや朋友をや、犀の角のようにただ独り 歩め」
瀬戸内寂聴　「釈迦」より
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散る桜
残る桜も
散る桜
良寛
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いま雪が降っている、なんの意味があります --
―チェーホフ